みどりんの図書日記
小さい頃からカギっ子&現在は90分の通勤時間で 本がお友達。 毎月20冊ぐらい読んでる本を、ご紹介します。
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T先生に薦められた小説
 「 ほな、描きまひょかぁ。」
 「 ごっつぅぅー、やりまんねやわ。」


 関西人でも、ビックリするくらいコテコテ大阪弁のT先生。
 毎週末、通っている絵の学校の先生であり
 著名なイラストレーターでもある。
 
 本の装丁を描いてくる課題があり、わたしは張り切って
 「 黒革の手帖 」 の装丁を描いた。
 
 他のみんなは女子っぽい作品が多い中、
 何だか・・・渋すぎるぞ、自分!

 でもT先生も、本がお好きらしく
 かなりマニアックな本談義が繰り広げられた。
 お互い、手持ちのカードから次々に披露していく。


 「 ”国境” は、おもしろかったですッ。読まれました? 」

 「 ほほぉ~。女性でその本を読むのは珍しいなぁ~。ボクも読んだで。」

 「 じゃ、”疫病神” は読まれました?(ニヤリ」

 「 読んだで。
   ”閉鎖病棟”は、メチャクチャ感動しまんでぇ。ごっつ泣けたわぁ。 」

 「 うっ・・・。閉鎖病棟?ですか・・・。
   読んだ事ありません。」

 本・対決(?)で素直に負けを認めたわたしは、早速T先生が
 絶賛する 『 閉鎖病棟 』 を買いに行き
 東京行きの新幹線で読む事にした。
 

 これが感涙する作品かぁ。思ったより薄いなぁ。
 何だか過剰に期待しながら、読み始めたけど淡々と物語は進む。
 期待しすぎたのか、登場人物も一般庶民だ。
 特別、ワルモノも美女も出てこない。
 美人女医とか期待したんだけど?T先生。 

 過剰でドラマチックな演出もなく、村上春樹氏の様な凝った比喩表現もなく
 淡々としてるけど、なぜか登場人物に寄り添ってしまう。

 精神病院という、馴染みのない中で繰り広げられる日常が
 現役の精神科医の作者の目線で、穏やかに語られている。
 上からではなく、同じ目線の高さで。

 精神病院に入院する前の患者達の生活と現在の生活。
 過去と未来を、行きつ戻りつしながら
 親への愛情、家族との関係性、壊れた心が
 静かに、そして切なく、流れている。

 精神科の現場を体験した人の、リアルな言葉には
 表皮やぶって届く静かな力強さがある。 


 格差社会という言葉は嫌いだけど、競争に疲れて
 心が壊れてしまう事が、身近に起こる昨今
 登場する人物達は、自分でもあり、あなたでもある・・・。


 不器用に正直に生きる、主人公の ”チュウさん”の最後に
 いかん・いかん、ここは通勤電車の地下鉄やん、と思いつつ
 涙が浮かんできたのには、困った。
 自分でも気付かないうちに、うんと感情移入していた。
 丁寧に大切に扱う小説です。
 また数年後に再読すると思う。

 【 本日のオススメ本 】

  閉鎖病棟  

  新潮文庫  540円

 閉鎖病棟
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【2008/11/12 12:46】 | 小説 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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みどりん・B

Author:みどりん・B
はじめまして。
本と文房具を愛する関西女子。
90分の通勤は本がお友達。毎月20冊ずつ増える
本に自宅の本棚は、たわんでいます。
直木賞作家にナンパされた経験もアリ。
大好きなオススメ本を紹介していきます。

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